木の知識
■ヒノキは古くなるほど強くなる
ヒノキの木から伐採して柱などの最終製品になってから300年間は強度が向上します。そして約1000年たった時がその木を切った時と同じ強度になります。木材は他のものでもこのような性質をもっていますが、ヒノキだけがズバ抜けています。法隆寺が1400年以上経てもなんらのかわりもなく存在しているのは当時の人の適切な設計と高度な建築技術、そして現在までの継続的な維持管理と修復があるのは多くの人が認めることです。しかしヒノキではなく他の樹種を利用していたらこのように長く持たなかったと思います。また単なる強度だけでなく生きる続けているのです。柱やタルキ等は風雨にさらされて灰色にくすみ、いくらか朽ちているように見えますが、表層をカンナで1−2回削ると、まつたくいま製材されたままのヒノキで少し臭いは落ちますがまぎれもないヒノキ独特の香が漂ってきます。