木は伐採されると、山土場(やまとば:伐採したきをいったん集積して、素材にする場所)トラクターで引っ張って運ばれます。2−3本をまとめて、元口を持ち上げた格好でズルズル引いていきます。枝を払って運ぶ「全幹集材」と、葉も枝もつけたままの「全木集材」との2つのやり方がありますが、最近は全幹集材がほとんどです。この山土場では、木を玉切り(決まった長さに輪切りにすること)し集積しておきます。それを業者が見て、品定めはこの後運ばれる市場土場でも行われます。国有林のばあいは市場がないため、この山土場で行われ、販売(入札)もされます。山土場からは、いったん中間土場を経由する場合もありますが、大方は直接、市場土場へ運ばれます。市場土場は、民有林の最終集積所ならびに現物販売所です。市場の一角に入札所があり販売されますが、販売方法は入札か勢呼販売で、いまはほとんどが入札となっています。買い手が決まると、製材工場へとトラックで輸送されます。もちろん汽車や船を使う場合もありますが、北海道のナラ、タモ、センなどを九州に運ぶような場合、トレーラーごと船に積んで運んだりもします。製材工場では乾燥させ、一般材国内規準にあわせて角材や板材にし、輸出用材は相手国の規準に合わせ、インチ(1インチ=2・54センチ)を単位にして製材します。また、輸出用材のことをインチ材ともよびます。 |