木の知識 ■木材は太陽エネルギーの貯蔵庫
太陽から地球に降り注ぐエネルギーの量は大昔から変わりませんが、地殻におけるエネルギー収集は何回かの氷期で示されるように変動してきました。産業革命以後、化石燃料の消費にともなって大気中の炭酸ガス濃度が上昇を続け、現在地球は温暖化に向かっているのはだれもが知っている事実です。地球が温暖化することによって砂漠化、海水レベルの上昇などを引き起こし、これは人類生存の危機です。大気中の炭酸ガスの固定は一部は海水などへの溶解によって行われていますが、大部分は光合成による植物体への転換によって行われているのです。大気中の酸素のほとんどが光合成によってつくられています。自然界において、木材は他の植動物に比べ腐りにくく、エネルギー値が高いので、すぐれた太陽エネルギーの貯蔵庫です。地球環境保全の観点からみれば、このエネルギーを貯蔵したまま木材を使うことが大事です。木材が分解して太陽エネルギーを放出しないようにする技術、つまり、防腐、難燃化、耐候化などの技術は地球環境保全を考えてもとても重要です。■