芯持ちは良いと99%の人は思っていますが、これも真実と嘘が入混じっています。まず日本では木材は植林によるものがほとんどです(ナラやブナのように戦前は見向きもされなかったものは今でも原生林がありますが)植林ということは木が大径木になる前に伐採してしまいますので必然的に1本の木から1本の柱しか取れません。芯をはずした木と言うのは狂いも少く良いのですが、価格は内地桧であれば凄まじい価格になります。また同じ材であれば芯持ちよりも芯去りの方が強度はあります。しかし芯持ちの良いところは木を断面から見れば分かりますが、芯に近い方が赤くなっていて周辺部が白くなっています。そして木が腐りにくいのはこの芯に近い赤みの部分です。周辺部白いところはすぐに腐ってしまいますし、白蟻は非常に好んで食べるのはこの辺材です。そう言う意味で言うと芯持ち材の方が芯の赤身の部分が多く腐りにくい部分が多いとは言えます。西岡常一さんがその著書「法隆寺を建てた木」で桧のことを絶賛して「百年たった木で家を建てれば百年持つ」と書いたばっかりに多くの方が誤解していますが、これは言葉どうりの意味では誤りです。真実なのはそれだけ成長した木は心材の部分が大きく赤身の部分ばかりで柱が取れるとしたら、これは非常に耐久性のある柱と言えるということです。 |
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