「集成材の強度」
集成材はムク材に比べ、構造的に理論上1.5倍(実際はもっと)の強度があります。これは一般の方にはなかなか理解できないのですが、つまり完璧な木材があれば、それは集成材より強度がありますが、実際は木と言うのは表に見えなくても、中には節等の欠点があり、力が加わるとその欠点に歪が集中して折れてしまいます。それに対して集成材は節が一杯あっても欠点を分散しているため、結果的に強度があります。
「集成材の価格」
集成材は人工乾燥させた20o〜25oの板を貼り合わせてありますので、狂いがなく価格的もムク材の5分の1程度です。
「集成材の欠点とムク材の良点」
集成材の欠点は10年ぐらい経過した時にムク材であれば、木の油成分が少しずつ出て、木らしい風合いが出るのですが、集成材にはそれがありません。この点のみが集成材の欠点です。反対にムク材は自然の木らしい風合いが出てメンタルな面において人を和ませてくれます。
集成材利用の要因」
現在は接着剤が進歩して接着層がはがれると言うこともまずなく、安さと割れやそりのクレームがないことです。
「集成材の用途と規定」
柱はJASの規定により1mm以上の単板を使っていますが、敷居や鴨居については定義がありませんので、0.2mm程度のちょっとこすれば単板がとれてしまうものを使ったものも流通しています。これらも物理的な性質は優れていますが、敷居等に使われた場合はすぐにすり減って中の地が見えてしまいます(フローリングも同じ程度の単板を使用していますが、この場合は上に塗ったウレタンの塗料が摩耗を防いでいます) |