平成19年3月
日本ログハウス協会
ログ実大振動試験 予想図
1.必要性
近年、巨大地震の発生予測の公表等により耐震性能の関心が急速に高まっています。これまで、ログは、「兵庫県南部地震」、「新潟中越地震」では倒壊の実例はなく、地震に強いことはわかっていますが、「構造計算偽装事件」発生等により、データに基づく明確な安全性能が強く求められるようになっています。
しかしながら、科学的根拠をもった耐震性能を示すことができていません。そのため、耐震性能等級が取得できず、ログの本当の良さが一般の方々に理解されていません。ログが耐震性能に優れた建物であることを実証するために、世界で初めての「実大振動試験」を実施します。ログは安全・安心な建物であることを会員が一丸となってPRすることによりログ全体の販路拡大を図っていますので、皆様方の御支援・御協力をお願い申し上げます。
2.メリット
1.参加会員には実大の振動試験の映像やデータを販売ツールとして活用していただけます。
また、参加会員はもとより協賛の方々の各社名を協会ホームページ等で広くご紹介します。
2.過去の地震経験により、ログは地震力を吸収できることが解っていますが、実大振動試験によってそれを実証し、耐震性を示したいと考えています。
3.ログの耐震性の高さを明白にして、耐震等級取得を可能にしたいと考えます。
4.ログによる大規模な建物、公共の重要な建物を建築できる構造計算手法(限界耐力計算)を得たいと考えています。
5.技術基準告示そのものを改正し、ログの総3階建ての建築を可能にしたいと考えています。
注)3.4.5.については、実大振動試験の結果を詳細に分析し、学識経験者の先生方のご指導の下、実現したいと考えています。
3.実大振動試験の概要
1.試験場所 (独)土木研究所の大型振動台
2.国産杉材ログによる2階建て試験体
3.実大振動試験実施
1回目 平成19年7月上旬
2回目 平成19年9月下旬
4.総事業費 約7,000万円
5.学識経験者による検討委員会
委員長 坂本 功 (慶應義塾大学理工学部システムデザイン科 教授)
委員 大橋 好光(武蔵野工業大学建築学科 教授)
委員 岡田 恒 ((財)日本住宅・木材技術センター 試験研究所所長)
委員 河合 直人((独)建築研究所構造研究グループ 上席研究員)
委員 槌本 敏夫(国土交通省 国土技術政策総合研究所 建築研究部 主任研究官)