ログハウスの場合、捨て張りにせよ、床板の上にシルログを積み上げる(ステージ方式ともいう)のは、水じまいの観点から考えると問題があります。
    ここでは、土台の据え付けとログ組み上げの注意事項を説明します。
    1.
    図面によって土台の番号の確認をし、基礎に並べてみると長さの確認もできます。
    2.    基礎と土台に各々芯墨を打ち、土台に基礎のアンカーボルトの位置をマークし、アンカー穴をあけ、座金及びナットによって土台を基礎に緊結します。
    3.    ログによっては土台の入れ方にも色々な方法があります。(よく図面を確認の上)耐力壁即ち基礎の上場の芯墨を基礎の横(垂直面)、土台の木口に鉛筆などで鉛直線のマークを付し、時々水平器、下げ振りなどで確認をするようにすれば、確実にできあがります。
    4.
    シルログ、ハーフログから通しボルト、だぼの使用が必要です。(よく図面を確認の上)通しボルトも一本物か、また継ぎナットによって継いでいくものかなども確認の必要があります。土台のない場合は、このシルログ、ハーフログを基礎にアンカーボルトによって緊結します。
    5.
    通しボルトを継ぎナットで継ぐ場合は、その継ぎ手の所ではダブルナットとしておかないと、途中でボルトがはずれたり空回りすることがあるので注意が必要です。
          6.このときシール材も入れていきます。防水、断熱のためにもダブルに入れることが望ましいでしょう。
    
    
次に、耐力壁を積み上げていく段階での開口部の取り付けの注意点を説明します。
      1.	建具などの枠の取り付けは、耐力壁の積み上げにしたがって仮付けしていくと、作業が楽にできますが、建具枠本体の対角線を見て、前もって板切れなどで固定しておくと便利です。また、建具を取り付けてから一緒に取り付けることもあります。
      2.	 開口枠にキーウエイ(凹部)を付ける場合と、凸部を付ける場合があります。また、反対のログ開口木口にも同じことがいえます。両方ともキーウエイ(凹部)の場合、トリムボードが必要です。
      3.	開口部はあくまで仮付けで、固定するのは建具をいれる時点で行います。
        
        
        
    
 ログハウスに及ぼす収縮の注意点
      1.	耐力壁にセトルダウンがおこります(3~5%)。
      2.	窓枠の上、プレートログがセトルダウンによって下がります。
      3.	窓の立て枠のキーボードにもセトルダウンがおこります。
      4.	間仕切りの取り付けにもセトルダウンによるキーボードが必要です。
      5.	階段の高さに変化が生じます。
      6.	耐力壁と柱との併用に注意しましょう。
      7.	その他住宅機器、備品の取り付けにも注意しましょう。